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性別:
非公開
自己紹介:
2005年3月 大学院修士課程医療薬学専攻(臨床薬学)修了
2005年8月 渡米、カンザス大学Pre-Pharmacy課程編入
2006年8月 カンザス大学薬学部Doctor of Pharmacy課程入学
2010年5月 卒業、Doctor of Pharmacy Degree 取得
2010年6月 ペンシルベニア州フィラデルフィアの大学病院にてPharmacy Practice Residentとして勤務
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今年は初めてカンザスで正月を迎えました。

31日も普段どおりローテーション先にて研修がありました。
12月の研修はLawrence市内の薬局でHome Health Externshipでした。
毎日、テクニシャンに付いて散剤(外用)や軟膏、水剤の調製、
そしてIV Hoodで輸液や注射剤の調製。
1日に数件しかオーダーがないので、新患があれば薬剤師から薬歴をもらい
New Admission Assessmentを行うこともありました。
どれも新しいことはほとんど学べなかったのは残念でした。

実は今月の研修は非常に評判の悪い研修先として有名でした。
実際のところ、Preceptorに会う機会もほとんどなく、
最終日も結局会えずじまい、成績もなにも分からずじまいで帰ってきました。
毎日、基本的に暇という状態で、指導テクニシャンのアシスタントという感じで
薬局内の床のモップ拭きと壁磨きまでやりました。
そして今月は薬局のInventory、つまり棚卸しの時期だったために
最後の数日はひたすら数を数える手伝いをしてました。

授業料を払って、日本にも帰れず、私はいったい何をしているのだろう、
と思う日々が続きましたが、逆に良いほうに考えれば、
課題が何もなかったおかげで、Residencyの出願準備に時間を費やせました。

さて、12月の上旬にラスベガスで行われたASHP Midyearに出席してきました。
この1週間弱は本当に充実していました。
2年間ほどインターン先でやってきた研究の成果を
学生部門のポスタープレゼンテーションで発表してきました。
この研究は自分で全てやってきた分、無事に終えられたことは自信になりました。
そして何よりラッキーだったのは、
この発表を通して、UCSFのDr. Kishiとお話できたことでした。

インターン先の薬局長が私のポスターブースに来てくださり話をしている間に、
偶然、Dr. Kishiが目の前を通りがかったのです。
実は薬局長は過去にASHPのExecutive Committeeの委員の引継ぎを
Dr.Kishiにされた縁でお知り合いだったそうです。
私は日本にいたころからDr. Kishiのことを存知あげていて、
UCSFでResidencyをした知り合いからもいろいろと話を伺っていました。
なので、Residency Showcaseでお話してみようと
数ヶ月まえから思っていました。

幸運なことに私のポスター発表もみていただけたうえに、
その日の午後のResidency Showcaseでは、
Dr. Kishiのほうから話しかけてくださり、
込み合ったブースからは少し離れたところで、
30分近くお話をすることができました。

予定外のことでしたが、初めはほとんど口頭試問のごとく
日本のことや私のキャリアパスについて質問されました。
そしていろいろなアドバイスをいただけて感激しました。
Dr. Kishiに最後に言われて印象深かったことは、、
私は最終的に日本に戻らなければ、目標は達成できないということです。
それはもっともなことだと思う反面、今はアメリカに残る覚悟で
やっていきたいという思いもあり複雑です。

ただ、ビザの問題などがあり、あと何年こちらにいられるか分からないのも
事実です。卒業が近づくほどこの焦りは大きくなっています。
だからこそ、言葉のハンデのせいにして後まわしにするのではなく、
自分が一番やりたいと思うことに可能性をかけてみたいと
そんなことを考えながら、日々を過ごしています。

このMidyearではPharm.D.クラブの皆さんともお会いできて、
同じような壁を乗り越えて活躍している方がたくさんいらっしゃることに
とても勇気付けられました。

そして今、周りのたくさんの人に助けてもらっていることにつくづく、
自分がいまここいるのは自分ひとりで達成したことではなく、
周りのひとが見守ってくれて、そして支えてくれているからだと
実感している毎日です。

これから3月までは、この4年半の成果が試される日が続きます。
後悔のないように最善を尽くしたいと思います。
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今月は先月に引き続きインターン先でのローテーション。

先月中にほとんどの病棟を回ってしまったことと私の希望もあり、
はじめの2週間を外来がんセンターで、後半の2週間をICUでそれぞれ
専門薬剤師について研修をうけることになりました。

がんセンターの薬剤師は1年目のレジデンシーを2005年に終えて、
専門レジデーンシーをやらずに独学でがん専門薬剤師の認定資格である
BCOP取得を目指している人です。
この病院にはレジデンシーを終えたひとがパートタイムの1人、
クリニカルコーディネーター、 そしてこの薬剤師の3人しかいません。
がんセンターの研修を通じて、この薬剤師と他の薬剤師の違いを感じました。
それは知識や経験だけでなく、教育に対する姿勢に対してもです。

2週間のうち1日はがんセンターの看護師に付いてまわり、
そしてもう1日は別の階にある放射線科で、
放射線技師、看護師、放射線科の専門医についてまわらせてもらいました。
そして最後の2日間はセンターのがん専門医についてまわりました。
他の職種についてまわれるのは学生の特権であり、卒業してから
他の分野のことを見る機会は永遠にないだろう、そしてこの薬剤師自身、
放射線科で何が行われているのかは知らないとのことでした。
だからこそ、自分の学生にはいろいろなことを見る機会を提供したいとのこと。
本当に良い経験をさせてもらえました。

そしてこの薬剤師にもたくさん評価してもらえて自信になりました。
レジデンシー出願へのアドバイスとして、外国人だからとか、
英語が母国語でないことのせいで自分の可能性を狭めることはしないほうが良いと、言ってくれました。

あと半年、驕らずに努力するのみです。

今月のJournal Clubが終わり、研修も中盤に入りました。
今回のJounrnal Clubは文献がCYP2C19のpolymorphismとClopidogrelの効果についてのもの。
話題性があるという理由でPreceptorは選んだらしいのですが、
内容は半分以上が遺伝子解析など基礎の分野、しかも2つのStudyをまとめたもの。
Preceptorは前日まで内容を読んでいなかったらしく、
その日の朝、会うなり謝られてしまいました。
発表の前から難しいと周囲がぼやいていた今回のJournal Club。
普通は4ページくらいのWrite Upを提出するところ、私は何とか6ページに。
プレゼンとともに高く評価してもらえました。
来月までの課題はWrite Upのスペルやタイプミスをなくすことと、
発音についてです。Preceptorによると、いくつかFunnyな発音があったようです。
この発音について、ResidencyのInterviewに向けてどうしたらいいか、
ということをPreceptorに相談したところ、事前に時間があれば発音をみてくれると 言ってくれました。本当に親切なPreceptorにめぐり合えました。

今週は薬剤師に付いて病棟で研修を受けました。
2日目からは、Pneumococcal VaccineとSmoking Cessationに関しては、
私自身でカウンセリングしたいと薬剤師にお願いしたところ、
快くOKしてもらえました。とはいっても、薬剤師が付いてきてくれたので、
まだまだ半人前です。
やはり患者さんの中には、私が全てを話しているのに、
私のほうは一切見ず薬剤師と全て会話をしようとする人も多く、
ここでもまた、外国人という壁があるなと改めて感じています。

薬剤師のフォローもまだたくさんありますが、
退院時指導もなんとか板についてきました。
今週は循環器の患者の多い病棟だったので、
Tikosynについても勉強できました。
そして月末の症例報告のプレゼン内容も決めました。
ACE阻害剤によるAngioedemaについてです。
研修先の薬剤師でも遭遇したことのある人が少ない上、
薬物療法やLabのモニタリングについてもとても興味深い症例でした。
少しハードルの高い内容になりそうですが、どうなるか楽しみです。

先週、私自身が積極的に介入したものの1つが
CrCLが低下してきている患者のナプロキセン中止の提案です。
実は研修先の病院では、患者一人ひとりのLabや薬物治療内容を
細かくチェックできるほど十分な臨床薬剤師が配置されているとは
言えない環境になっています。したがって、依頼のあったタスクを
中心に薬剤師は介入しています。

例えば、このナプロキセン服用中の患者の場合、ある抗生剤の
Renal Dosing Monitoringが薬剤師のタスクとして依頼されていました。
薬剤師はこの抗生剤だけを見ているようだったので、
CrCL<30を確認した時点で私は薬剤師にこのことを話しました。
薬剤師の許可のもと、中止の提案をカルテのProgress Noteに
書かせてもらいました。

こんなことをしているうちに、周りの薬剤師も私を評価してくれる
ようになり、それだけハードルも高くなっています。
ただ自分には周囲の評価が、外国人なのにーーという前提のもとでの
評価に過ぎないように思うこともあります。


忙しい薬剤師と違って、私は好きなだけ時間をかけて考える時間が
あるので、この提案ができたときはうれしかったです。


研修以外のことでもとにかく今月は忙しいです。自分で勝手に手を広げすぎたせいなのですが、 来月以降に良い成果が出るといいなと思ってます。
今年の夏はカンザスもおかしな天気がつづいてます。
こんなに涼しい夏は5年目で初めてです。
今日は半そででは寒いくらいでした。

2つ目の研修も無事に終わり、明日から3ヶ所目のローテーションです。
実は9月と10月のローテーション先は、
私がインターンとして働いている病院なのです。
早いもので、この病院で働き始めて一年半になります。
ローテーションが始まる前に辞めたクラスメイトが多かったので、
4年生のインターンやPre-pharmacyに在籍するテクニシャンなど、
新人がたくさん入ってきました。
そんなわけで、私も今や新人に教える立場になってしまいました。

教えるというのは、教えてもらうよりも語学力が要ることを
つくづく感じている今日この頃です。
私は未だによい言い回しがわからず、
身振り手振りで教えたり、
「なんと言ったらいいかーー」が口癖のようになっています。

昔のブログを読み返してみると、
自分がこのインターンバイトを通じて成長していることを実感します。
今では、電話に出ることに抵抗もないし、
ほとんどの応対もそつなくこなせるようになりました。
また、先月のDrug Informationでの研修の知識も早速役立っています。

先週末の仕事中での出来事を少し紹介してみたいとおもいます。
一つ目は、ある薬剤を投与している入院患者が退院時に、
授乳を再開しても良いかという看護師からの質問。
Breast Feeding Riskに関しては、
American Academy of Pediatrics(AAP)のリスク分類を
参考にしています。ちなみに今回の薬剤では、
Human dataがなくUnknownとなっていたので、
その旨説明しました。
研修中に、Pump & Dumpという言葉を知ったのですが、
薬剤の排泄半減期の5倍に相当する期間は授乳を控えるよう薦めます。

もうひとつの質問は、病院に薬物中毒の患者が運ばれてきて、
患者の申告によると、アルプラゾラム0.5mg15錠と
クエチアピンを大量に服用していました。
医師から看護師を通じて体外に排泄されるまでの時間について薬局へ
問い合わせがありました。
Poisondexというデータベースから半減期を見つけ、
その後薬剤師のアドバイスで対処療法の情報も探し出し、
病棟にFAX、その後看護師に折り返し電話をして
説明をしました。この時に半減期のデータが
Over doseの条件下のデータではないこと、
アルプラゾラム7.5mgは致死量に相当することも伝えました。

毎日楽しく働いていますが、未だに失敗もしています。
一昨日には、同じ建物に入っている診療所から、
Ceftazidimeをかしてほしいと電話があったのですが、
電話先の看護師が、
"Ceftazidime, Fortaz”と言ったのに、
”Ceftazidime  4 tabs"と勘違い。。。
「残念ながら、うちでは錠剤は取り扱ってません」と答えてしまい、
相手を怒らせてしまいました。
こんなとき、英語が母国語であれば聞き間違いにここまで言われないのだろうな
などと思うこともよくあります。
それでも、薬剤師からは我々だって医師や看護師を
毎日怒らせているから、あなただけじゃないよ。。。
と温かい言葉をかけてもらったり。

明日からの研修が楽しみです。


Drug Infoのローテーションもあと一週間を残すのみとなりました。
噂に聞いていたとおり、今月は9ヶ月の研修で一番時間に余裕がある研修です。
課題は4つあってそのうち2つはJournal Club、そしてClinical Pearlのプレゼンと二人一組のチーム同士でのディベート。
まだ一つ目のJournal Clubしか終わっていなくて、残りの全てが来週に回されました。

毎日大体一人当たり2-3件の質問を受けています。
その合間に自分が受け付けたもの以外の質問を同じく2-3件割り当てられ、
インターネットやセンター内の資料、あるいは製薬企業に問い合わせるなどして、
回答内容をまとめます。
指導薬剤師に確認してもらい、電話やメールで回答します。
質問者の希望があれば、参考資料をFAXします。

例えば患者からの問い合わせだと、
錠剤鑑別やPregnancy risk、薬剤服用中の授乳の可否に関する質問が多いのですが、先週あった質問には、ガンを患った知人に雑誌で知ったレモングラスを薦めたいが、これは本当にガンに効くのか、という質問や、
この薬を飲んでいてこんな症状が出たが、これは副作用なのか、
その他薬に関する相談を幅広く受け取っています。

薬剤師や医師の場合、投与量や適応に関する質問、
副作用報告に関するもの、Compatibility、薬物相互作用に関する
質問を多く受け取ります。
特に医師の場合、患者にある症状が出たがこのような副作用は起こるのか、
という質問を複数受けました。
この場合、PubMed検索まで行うこともあるので、回答にかなりの時間を要します。

毎日はこんな感じで過ぎていきます。この研修のメインの目的は、
質問ごとにどの資料を使うのが最適なのか、ということを学ぶこと、
そしてLiability、すなわち責任を負うという観点から、自分の意見ではなく、
Evidenceに基づき、かつにコンサバティブな判断をしながら回答するスキル
を学ぶことにあるとおもいます。

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