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2005年8月 渡米、カンザス大学Pre-Pharmacy課程編入
2006年8月 カンザス大学薬学部Doctor of Pharmacy課程入学
2010年5月 卒業、Doctor of Pharmacy Degree 取得
2010年6月 ペンシルベニア州フィラデルフィアの大学病院にてPharmacy Practice Residentとして勤務
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9月にShadowingという課題で某大手ドラッグストアに見学に行ってきました。
このShadowingというのはその名の通り、クラスメイトがインターンとして働いている薬局に行って、働いている様子を見学してレポートを提出するというもの。8月の入学当初で既に、半数近くの学生がテクニシャンやインターンとして働いていました。教官が2人または3人ごとのグループに割り振って、
「カリキュラムとして必要です。APhAでも推奨している課題なので許可してください。」
というような内容の手紙を学生に持たせます。あとは学生自身でアルバイト先の薬局の許可を取り付けて、働いている時間帯にクラスメイトに見学させてあげます。
教員の引率もないし、大学と全く関係のない薬局がほとんど。始まる前には、こんな課題を受け入れてくれる薬局は寛容だなあ・・・さすがアメリカ!と思っていたけれど、やっぱり問題が発生してました。何箇所かの薬局は忙しいという理由で拒否したため、その薬局に割り振られている学生は大変だったようです。
私は運よく、無事に見学してきました。その薬局のインターンをしている私のクラスメイトは掃除に割り振られていたので、急遽、薬剤師にShadowingできることになり、有意義な2時間でした。2人の薬剤師も親切に説明してくれたし、質問にも答えてくれました。
薬局のカウンターの中を見るのは初めてだったので、見るもの全てが新鮮でした。カウンターの前にベンチが1つしかないのも不思議でした。患者さんはどこで待つのかと思ったら・・・薬局内で買い物をしているんですね。監査終了後に薬剤師が店内放送で名前を呼ぶと、患者さんが取りにくるのです。ドライブスルーもありました。でも、保険会社とのやりとりで手間取ったりするので、結局車を止めて店内に来てもらう、ということもありました。
インターンは処方箋の内容をコンピューターに入力して、その処方箋をスキャナにかけたり、その薬剤のボトルを棚に取りに行ったり、調剤が終わった残りのボトルを戻したり、患者さんにお薬を手渡したりして働いていました。彼らのおかげで薬剤師はほとんど同じ場所に立ったまま仕事ができます。コンピューター画面を見て、入力された処方内容と実際の処方箋の画像を見比べます。錠剤をカウントしてからボトルに入れます。錠剤の識別記号や形をコンピュータ上の映像と見比べたり、保険関係の入力や確認をしていました。日本と違うのは、保険会社とのやりとりに時間がかかること。電話をしても土曜日で繋がらなくて、結局患者さんに月曜まで待ってもらうということもあったし、コンピューター上で保険会社の承認が得られなくて、他の薬剤師と相談していたり・・・。このあたりのことは正直、複雑で聞いていても何も理解できませんでした。
この課題を終えての感想としては、日本の調剤薬局とほとんど違いがない、ということ。私は以前、シアトルの病院で研修を受けたことがあり、それが留学を決めたきっかけの1つでした。新しいことが多くて、毎日感激することばかりだったのです。でも、今回はそのときほどの感動はありませんでした。一時滞在ではないので、その分今のほうが冷静なのかもしれないけれど。私が患者だったら日本の調剤薬局に行きたいとも思いました。なぜなら、初めて処方された薬剤に関しては薬剤師がカウンセリングしてましたが、リフィルといって同じ処方箋で再度調剤してもらう場合には、インターンやテクニシャンが手渡します。なので薬剤師が直接患者と接することが極端に少ないんです。日本では患者が頼まなくても、副作用が出なかったかとか、服用後の症状などを聞いてもらえますよね。違う国のことを知って、初めてわかったこと。日本はそういう点で安心できるなあと思いました。